【about to give up】
とうとう迎えた最終日。朝一のプライムタイムを撃つため、朝6時半に宿の前に集合し、バリーのボートに荷物を積み込む。目指すは、2日目の午後に乗った沖磯。そのときは小型のヒラマサしかヒットしなかったものの、ここ3日間釣りをしたなかでは一番活気のある海だったため、ここを朝マズメに攻める作戦である。この日は風が強く、瀬付けのときにボートが風に押されるほどだったが、この沖磯は波裏に位置しており、周りの海は凪いでいる。
釣りを開始してすぐ、2日前との明らかな違いに気づく。あれほど群れていたカウアイが1〜2匹しかいない。カウアイは海況を反映するバロメーター。海の状況は日に日に悪くなっているようだ。満潮から下げに入ると、カウアイは完全に姿を消してしまった。潮位が下がるだけで、まったく潮が流れていない。もちろんヒラマサの気配など皆無。
『ここにすべてを賭けていたのに。。。』
言葉にこそ出さないが、誰もが絶望しかけていた。
【the very last chance】
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| 沖磯はアザラシの住み家だった。 |
【magic water】
いね嫁の一投目、水道のど真ん中にポッパーを撃ち込むと、いきなりメータークラスのヒラマサが追ってきた。瀬際までついてくるが、あと一歩のところで口を使わない。自分のルアーはまだはるか沖にあって、回収は間に合わない。まつさんは少し離れた場所に入っていて、こちらが見えていない。いね嫁とヒラマサ、一対一の勝負。いね嫁の二投目、足元にちょい投げし、アクションを入れたまさにその刹那。『シュボッ!!』 瀬際1mでポッパーを引っ手繰った!!!
ヒラマサはヒットと同時に一気に沖瀬に向かった。ドラグはいね嫁が耐えられるギリギリに設定しているが、相手は容赦なくラインを出していく。10m、20m、30m…。まだ止まらない。しかし40mほどラインが出たあたりでスプールの逆転が一気に減速。そして止まった。沖瀬には届いていない。海底の根にも巻かれていない。まずは第一難関突破!!
いね嫁は、すかさずポンピングでヒラマサを寄せる。軽さとパワーを兼ね備えたWB96Rの2本目のテストロッドは、体力的に大きなハンデを背負う女性アングラーを強力にサポートし、ヒラマサとの距離が徐々に縮まっていく。しかしここで、ヒラマサが反撃に転じる。沖に頭を向けられなくなったヒラマサは、円周運動に入りながら、いね嫁の足場の右側20mのあたりに張り出したハエ根に向かう。円周運動に入った大きな魚を制御するのは不可能に近い。ヒラマサは目論見通りハエ根に到達してしまった。ハエ根を覆う巨大な昆布にリーダーが触れる感触が、いね嫁の手元に伝わる。ここで無理矢理引っ張るとブレイクすることを直感的に悟ったいね嫁は、だましだまし魚をいなし、ハエ根からヒラマサを遠ざけることに成功した。そして、ついに相手は力尽き、足元に浮く。最後は自分が海面まで降りて行って、ランディング成功!!
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ヒラマサ 100cm 8.5kg!!
女性が磯からメーターヒラマサを、しかもルアータックルで獲ることが可能だと思っていた人間が果たしてどれほどいたろうか? しかし、彼女自身は以前から「目標は8kg」と公言し、このワンチャンスをものにして、見事目標を達成した。そんないね嫁を、少々の驚きと、そして最高の喜びを持って祝福した。
さて、物語には少々続きがある。
いね嫁の魚をリリースした10分後、また足元にヒラマサが回遊してきた。いね嫁の魚よりも若干細く、7〜8kgというところか。いね嫁は、さきほどのファイトで握力がなくなってしまっているので見学。自分とまつさんの2人で狙う。ペンシルポッパーで誘うが反応がイマイチなので、2人してジグを投げ込む。なかなか口を使わないが、瀬際にいるカウアイやマオマオにちょっかいを出すなど喰い気はあるようなので、しつこく攻めていると、まつさんのジグにヒット!! だが、残念ながらノットのトラブルでバレてしまった。
まつさんがノットを組みなおしている間に、またしても瀬際にヒラマサが回遊してきた。しかも、今度は群れで。まず、8kgクラスが自分のポッパーについてきたが、食わず。その後ろを見てみると、わらわらと5〜6本のヒラマサが足元に回遊してきた。すかさず再キャストし、そのなかでも一番デカイやつの注意を引くことに成功。目測15〜17kgくらいはありそうな、あからさまにデカイヒラマサ。しかし、追い方に喰い気がない。スレたシイラのような追い方である。喰わせのアクションでスイッチを入れようと試みるが、足場が高いのと魚までの距離があまりにも近すぎて、アクションを上手くいれられない。もどかしい! そして案の定ヒラマサはポッパーを見切り、視界から姿を消した。慌ててジグタックルに持ち換え、ヒラマサの進行方向にジグを撃ち込むが、もう2度とヒラマサがルアーについてくることはなかった。なんということか、千歳一遇のビッグチャンスを逃してしまうとは…。
ショアの釣りのチャンスは常に一瞬。それものにできなかった自分はまだまだ未熟だということだろう。
【bye for now】
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| バリー&ジャンと記念撮影。またこの地を訪れるときまで、しばしのお別れ。 |
| タックル1(いね) | |
| ロッド | MC Works' レイジングブルXR-2 |
| リール | ダイワ ソルティガZ6000 |
| ライン | よつあみ ウルトラジグマン 8号 |
| リーダー | ヤマシタ ニュークロー60号+100号 |
| ルアー | いろいろ |
| タックル2(いね) | |
| ロッド | Medusa Limited Crafts ワイルドブレーカー100HM/H |
| リール | ダイワ ソルティガZ6000 |
| ライン | よつあみ ウルトラキャストマン 6号 |
| リーダー | ヤマシタ ニュークロー40号 |
| ルアー | MC Works' キラージグII 130g |
| タックル(いね嫁) | |
| ロッド | MC Works' ワイルドブレーカー96R(プロト) |
| リール | ダイワ ソルティガZ4500 |
| ライン | よつあみ ウルトラキャストマン 4号 |
| リーダー | ヤマシタ ニュークロー30号 |
| ルアー | ポッパー |