--- vol. 1 ---

プロローグ

島の名産、大名竹のタケノコをBBQでいただく。孟宗竹のタケノコとは比較にならない旨さで、これを掘るためだけに島に来る人もいるという。他に巨大なジンガサとイソマグロを焼く。イソマグロは脂ノリノリで超美味。
1年待った。待ちに待った。現時点における自らのフィッシングライフにおいて、最大のイベント『ショアGT』の季節が今年もやってきた。昨年の遠征から帰ったあと、すぐにトレーニングを再開し、夏にはかなり肉体的に充実した状態まで持っていくことができていたのだが、秋の青物&シーバスシーズンは毎日のように釣りに行っていたためトレーニングが捗らず、本格的にトレーニングを再開したのは年明けの1月半ばからであった。それから4ヶ月間、昨年弱点だった部位を重点的に鍛え、また低脂質・高蛋白の食事を大量に摂取し、GTシーズンに備えてきた。

目標として、『ショアから50kg』を掲げているが、実際に50kgの魚がヒットしてくれるかどうかは一重に運である。アングラーサイドでできることは、その運が自分に向いたときに、確実にキャッチできるように、肉体を強化し、釣りに対する神経を研ぎ澄ましておくことだ。50kgがヒットするのは偶然かもしれないが、それをキャッチするのは必然でありたい。

民宿での夕食は島の食材満載のBBQ。特に大名竹のタケノコは絶品!! これを食べられただけでも、ここに来てよかったと思えるほどの代物である。脂ノリノリのイソマグロも超美味で、今から釣りだというのに腹一杯喰いまくってしまった。

2005年ショアGT初戦

食事を終え、いざポイントへ行くと、Junkie Angler'sの丸山さんと島のアングラー、ムッシュ・ヒゲ〜るが来ていた。両者とも一年ぶりの再会であるが、挨拶もそこそこに堤防の先端に進み、自らにゲームのスタートを告げる。ロッドはOCEA GT 97RS。昨年はロッドに振り回されていた感があったが、今年はキャスト用のトレーニングをかなり重点的に行ったため、ロッドを完全に振り切れるようになっていたのが嬉しかった。

昨晩は明け方にベイトが入ったという話だったので、今日も持久戦を強いられるのかと予測していたのだが、夜9時半に最初のベイトの群れが入ってくる嬉しい誤算!! しかし、ベイトに付いている大物の数がそれほど多くなく、なかなかキャッチには至らない。

2005年ファーストGTはミノーでのゲットとなった。ポッパー使用時にはバーブはすべて潰しているのだが、ミノーの場合フックは4/0が限界であるため、バーブを潰していなかった。結果フックを外すのにやや手間取ったが、なんとかリリースに成功。
そのうちベイトの回遊も一段落し、まったりとした時間が30分ほど続いた。トラブったラインを解きながら、丸山さんとムッシュ・ヒゲ〜ると座り込んで話をしていたとき、漆黒の海から『ザザザザザッ』という音がしているのに気が付いた。即座にベイトが追われていると判断し、予備のミノータックルに持ち替え、トビが騒いでいる音がする方向にフルキャスト!! 5秒ほどカウントダウンし、ミディアムスピードでリトリーブを行うと、手元に『グ〜〜〜ッ』という感触が伝わってくる!! 魚が完全に反転したところで数発アワセを入れ、ファイト開始!!

ミノーをキャストするため、メインラインに6号を使用している。いかに最強のウルトラジグマンとはいえ、強引なファイトをすればたちまち高切れを起こしてしまう。かなりのスピードでラインを出されているが、運良く魚はリーフの方向には走っていない。50mほど走ったところで止まったので、寄せに入ったのだが、ライトタックルであるためなかなか魚が寄ってこず、ファイトにかなりの時間を要してしまった。ドラグは9kg掛けていたが、やはりライトタックルは無駄に時間が掛かってしまうことを再認識し、「もう二度とこのロッドでGTは狙わんぞ」と思いながら、苦しい思いをしてなんとかランディングまでこぎつけた。

揚がってみると、まぁまぁサイズである。30kgといったところだろうか。このサイズに手こずってしまった恥ずかしさを隠しつつ、2005年ファーストGTの記念撮影!!
1年ぶりにGTを抱きかかえると、なんとも言えない満足感に包まれる。その割に表情が固いのはご愛嬌(^^;

パラダイスモード突入

日付が変わったあたりから、明らかにベイトに付いているGTの数が明らかに多くなった。闇の中ではっきりとした数はわからないが、少なくとも同時に5〜6本はボイルしている感じである。視界が限られる中、音のみで方向と距離を推し量り、ポッパーを投げ込む。ワンポッピング、ツーポッピング、スリーポッピング…出たっ!!

派手な飛沫は確認できなかったが、ロッドティップの先に確かな生命反応を感じる。完全に乗ったことを確認し、大きく三発アワセをくれてやり、ギンバルベルトにロッドをセットしてファイト開始!! ランに耐えながら周囲にヒットを告げる。今度は強いタックル(OCEA GT 97RS+ウルトラジグマン8号)を使用しているので、20mも走らないうちに魚は止まった。『小さ〜い』と言いながら難なく寄せたのは、意外にも(?)そこそこのサイズのGTであった。実測23kg。悪くない。

えっへん。

丸山さんファイト。
GTをリリースし、一休みしながらパンなんぞを食べていると、丸山さんにHIT!! さすがの安定したファイトをみせるが、魚もなかなかのサイズのようで、堤防の内側の低いほうに走っていく。外側と内側の段差が5m以上あるため、ハシゴを伝って下に降りるほかないのだが、停めてあった軽トラックにラインを擦りそうになっているということだったので、それを急いで移動させ、丸山さんが下に降りてファイトできるようにする。現場のアングラーが協力しあうことで、キャッチ率は断然高くなる。

堤防まであと10mほどに寄ってきた魚をライトで照らすと、かなりいいサイズに見える。『デカイんじゃないっすか?』と丸山さんに声を掛けると、『ん〜、そんなでもないかな?』とのことだったが、いざネットインした魚を陸に揚げてみると、やっぱりいいサイズじゃないですか〜!!(羨)

持ち込んでいた体重計でウェイトを量ると、実測42kgのナイスサイズ!!

長さはさほどでもないが、かなり体高があるGT。ヒットルアーはもちろんハンマーヘッド(Eカップ)。
厚みもかなりのもの。


ヒットタイムは続き、自分に5.5kgのナイスなギンガメがヒット。実はギンガメを釣るのは初めてだったりするので、ほんのちょっとだけ嬉しかったり(^^; さらに、ここまでノーヒットだった島人ムッシュ・ヒゲ〜るにカスミがヒット。海の活性は相当に高い。


遠近感マジック(笑)

いい笑顔ですね(^^)

一夜物語の終焉


獰猛な引きにひたすら耐える。ここで負けるわけにはいかない。
その後、潮止まりを迎えてからはベイトの気配が消えてしまい、海の様子も一変。小移動して別のポイントを撃ったりもしたが、ポッパーにショートバイトがあっただけで、特にこれといった反応を得ることはできなかった。

先ほど釣っていたポイントに戻ってみると、いい具合に潮が流れている。時間は午前4時。熱い夜が終わりを迎えつつあるのを重々承知しつつも、せっかくの一年ぶりのGT遠征だからと、キャストを繰り返す。

10投目ほどだっただろうか。フック込みで190gのポッパーが90mほど沖に着水した。闇夜で視認できないが、理想的な放物線を描いて飛んでいったに違いない。静寂の海に「ゴボッ……ゴボッ」というポッピング音のみが響き渡る。20mほどポッパーを引いてきた頃。自分が島の一部と化したかのような感覚。無音。そして、その静寂を突如切り裂く派手な捕食音が響き渡る!! 「ドッパーン!!!!」という猛烈な音と共に、沖で巨大な白波が立つ。自分のポッパーに反応したのは疑いようもないが、まだ手元に魚の感触は伝わっていない。2秒ほどじっと堪えていると、魚が反転して沖に向かうのが確認できたため、大きく3回ほどアワセをくれてやり、ファイト開始!!


ついに水面まで浮かせた。勝利まであと一歩。
口元に違和感を感じたこの魚は、信じがたいパワーでラインを引きずり出していく。これまでに釣った魚の中でも、1,2を争うそのパワーに驚きを隠すことができない。魚は沖深く深くに突っ込んでゆく。そのファイトから『サメ?』という疑惑が持ち上がったが、丸山さんはロッドの叩き方からトレバリーだと読んでいる。それにしてもその引きは尋常ではない。あまりのパワーにロッドを起こすと折れてしまいそうであったため、膝を曲げ、極限まで重心を低くして猛魚の引きに耐える。

150m沖のリーフまでラインを引きずり出され、リーダーを擦る嫌な感触が手元に伝わるが、なんとかこれをかわす。止まった魚を寄せてみると、確かに100kgとか200kgとかいう重さではない。GTだ!!!

一度ランが止まってからは、もうラインを引きずり出していく力は残っていないようだが、それでもヒラを打って最大限の抵抗を見せる。なんとか手元20mほどまで寄せ、もう勝ったと確信したそのとき、海中から伸びる竹の旗にラインを巻かれてしまった。

『ちくしょ〜、やっちまった〜!!』 空に向かって絶叫するが、まだラインが切れてしまったわけではない。ひとまずラインをフリーにして魚をやや沖に出し、じっくりとラインを巻いていると、ここで奇跡が。魚の引きで竹が横を向き、絡まったラインが旗から抜けたのである。魚はさらに堤防の角を巻こうと抵抗するが、こちらもこれ以上ヤツの好き勝手にさせるつもりはない。ギリギリと痛む腰に鞭を打ち、最後まで暴れ続けた猛魚をリフトアップしてネットイン!!


驚異的に発達した尻尾を持つGT。丸山さんのBOXを拝借して撮影。


揚がった魚を一目見て、40kg台後半は行ったかと思ったが、意外にも頭と胴体が小さい。いや、というよりも背鰭・胸鰭〜尾鰭にかけてが異常なほどにデカイ!! 前半はせいぜい30kgの魚だが、後半は50kgクラス?の魚体である。いうなれば、アスリート体型のこの魚。猛烈なファイトは、この大きな尾によるものだったのである。

体長137cm、体重39kg。40kgにあと1kg届かなかったが、そのファイトは賞賛に値するものだった。そして、多くの課題を自分に教えてくれたのだった。

こうして、一年ぶりのショアGT遠征は最高の結果を残すことができた。まだシーズンは始まったばかりであるが、恐らく今年最高の日の一つとなるに違いない。


最高です。

TACKLE 1
rod: SHIMANO OCEA GT 97RS
reel: DAIWA SALTIGA Z6000 + 6500spool
line: YGK YOTSUAMI ULTRA JIGMAN X8 #8 (113lb)
spacer: YGK YOTSUAMI POWER HUNTER #30 (220lb)
leader: VARIVAS SHOCK LEADER NYLON #80 (220lb)
fighting leader: YGK YOTSUAMI SEAHUNTER #80 (300lb)
lure: EXTREME GHICOPOP 160g
TACKLE 2
rod: SAURUS GT-EXPEDITION 10
reel: DAIWA SALTIGA Z6000GT
line: YGK YOTSUAMI ULTRA CASTMAN X8 #6 (86lb)
leader: DUEL AILE SW SHOCK LEADER FLUORO #45 (120lb)
lure: TACKLEHOUSE K-TEN BLUE OCEAN 175S WORKS

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