- vol.7 -
Theory Continues
2005年のショアGT遠征も残すところあと二日となったこの日。前日(六日目)はやはりベイトの気配がなくなってしまい、まったくほとんど何もないまま夜が明けてしまった。セオリー通りならば、明日はまた釣れない日となるため、この日が実質
今年最後のチャンスということになる。「今年最後」という言葉の持つ意味は、重い。釣りが自然相手のアクティビティである以上、アングラーは次のシーズン、つまり一年後を待つしかないのだ。
それを察してか、みのさんと飛行船さんも今日は気合が入っているように見受けられる。三人ともが今夜が勝負だと悟っている。
早々に夕食を終え、海に向かう。日暮れ前からタックルをセットし、ワインレッドに染まった西の空がディープブルーへと変貌を遂げた頃から、キャストを開始する。まだ時合には早い。しかし三人とも、込み上げる衝動を抑えることができるほど、冷めた気持ちでここに来ているわけではない。
三人の逸る気持ちとは裏腹に何の反応もない時間帯が続いたが、22時を過ぎたあたりから段々海の活性が上がってきた。自分のトビペンシンキングにもGTと思しきバイトがあるが、使用しているオシアGTのティップが硬すぎるためミスバイト連発。よりソフトティップなWRCを使いたいところなのだが、ヒットゾーンが遠いためWRCでは飛距離が足りない。海の活性が上がってきたといっても、ベイトの数もGTの数も全盛期には程遠いので、チャンスを逃しすぎるとマズイ。
23時半過ぎ、
火蓋を切ったのはみのさん!! ヒットルアーはやはりツナペン。だが、ラインの向こうにいる相手が、軽い。揚がってきたギンガメは7kgクラスの良型だったが、生憎自分達はこれを釣りに来てるわけじゃない。
0時直前、今度は
飛行船さんにヒット!! ラインの出方から言ってGTであるのは間違いない。あとはサイズだが、ファーストランが長かった上にセカンドランまであったので、いいサイズが期待される。
「デカイっすよ!!」
と飛行船さんに声援を送り、魚が浮いたところでネットインしてみると…!?!?
あれれっ!? 意外と小ぶりのGT28kgであった。この個体は妙に体が長細く、青物にちょっと近いような形をしているのがよく走った原因だろうか?
そして自分。今日恐らく最も多くのGTのバイトを出しているが、兎にも角にも乗らない、弾きっぱなしである。ソフトティップのロングロッドさえあれば…と思うのだが、無い物ねだりをしても始まらないので、手持ちの武器で何とかする他にない。
今晩はトゥイッチ後のラインスラックが取れたときにバイトが集中する傾向にあり、それが原因でハードティップがGTのバイトを弾いている。フローティングペンシルを使っているみのさんと飛行船さんは、ラインスラックが出っ放しになるが、シンキングペンシルを使っている自分の場合、GTのバイトを待っているうちにラインが張ってしまうのである。
そこで、トゥイッチというよりはむしろジャークに近いくらいの大きなアクションを入れ、わざとラインスラックを大きく出すようにする。しかも連続して複数回。ルアーの動きが大きくなりすぎるためミスバイトの心配もあったが、果たしてこの戦略は吉と出る。ついに自分のロッドにGTが乗った!!
このGTだけは何が何でも獲らなければならない。キャストした方向は、前回ラインを切られたところと全く同じ。魚に対してではなく、自分自身に対してのリベンジマッチである。相手はやはり沖のリーフへと向かって一直線に走る。こちらもそれは重々承知しているので、ドラグは過去最高の手元で12kg。相棒・オシアGTを立てられるだけ立ててプレッシャーを掛け、意地で魚を止めにかかる。さすがにこのファイトの仕方だと体への負担も大きく、一度足元をぐらつかされたが、30mほど走ったところでなんとか止めることに成功した。
その後手前まではなんなく寄ってきたのだが、あと20mというところでリーダーがケーソンに擦れている感触が伝わる。しかしこれはなんとか回避し、ついに直下まで来たが、そこでまた相手が頑張る。強引に浮かせて勝負をつけたいところだが、ラインを擦っているので無茶ができない。そこで故意にラインを数十センチだけ出し、体勢を整えてからジワリジワリと浮かせ、やっとのことでネットイン!!
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これまた引きの割りには小ぶりな21kgであった。サイズは満足するに程遠かったが、前回の敗北と同じシチュエーションで今度は魚を獲ることができたので、達成感はひとしおだった。
そしてみのさん。今度はK-TEN175で小ぶりなイソンボをゲット。実は、彼も今回の釣行で4回ほどGTのバイトを出しており、そのうちの2回はロッドに乗ったのが、1回目は2秒ほど走ったところでポロリ。このときはルアーの頭に歯型が付いており、2回目はアワセすっぽ抜けだったためルアーをチェックすると、あろうことかシーハンターの部分に歯で擦った跡が。。
喰いどころさえ良ければ、少なくともGTの強烈な引きを経験することができたはずなのだが、あと少しの運に見放された形になってしまった。何と言うか、これも運命の悪戯なのだろうが、それでも毎年一歩づつGTに近づいていっているので、これに懲りずに来年もまた一緒にGTに挑戦したいものである。きっと、苦労して獲った一本ほど感動の大きさも計り知れないものとなるはずだから。。
この日はみのさんのイソンボを最後に魚の気配がなくなり、夜明けを迎えた。翌日最終日は例に漏れず死の海の日だったので、やはりこの日が実質今年最後のショアGTとなった。42kgと39kgの良型に加え、今年の釣行で新たに得たものは大きいが、しかし一方で自らの未熟さによる敗戦もありの、酸いも甘いもありの2005年シーズンとなった。
来年は数々の新兵器を投入予定であり、さらなる期待を抱かずにいられないが、自分自身も肉体強化及び日々の釣行に切磋琢磨し、目標であるショアGT50kg達成に向けて邁進していきたい。
| タックル |
| ロッド |
シマノ オシアGT 97RS |
| リール |
ダイワ ソルティガZ6000+6500スプール |
| ライン |
よつあみ ウルトラジグマンX8 8号(113lb) |
| スペーサー |
よつあみ パワーハンター30号 (220lb) |
| リーダー |
山豊テグス ナイロン80号(240lb) |
| ファイティングリーダー |
よつあみ シーハンター80号 (330lb) |
| ルアー |
ザウルス トビペン180シンキング |
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