SHORE JIGGIN'

---vol.24---

初物

そして速く力強い潮が緩み、どよ〜んとした緩い流れに変わった。潮止まりまであと30分。だが焦りはしない。今から潮止まりまでの30分間がこのポイントのプライムタイムである。潮に乗って沖から入ってきた魚が根に付き、根周りでベイトを待ち伏せるこのとき。データと読みと直感のすべてをフル回転させ、海を撃つ。そして…。


冬は、秋のように誰にでも青物が釣れる時期ではない。だが、決してオフシーズンではなく、条件が揃えば奴等は厳冬期でもショアレンジに侵入してきているのである。特に今冬は記録的な暖冬であり、水温も例年と比較して1〜2℃ほど高い状態を維持している。異常気象は決して歓迎されたものではないが、一方で天候の安定により磯に立てる日が多いのは嬉しい限りだ。

事実、この日も真冬とは思えないベタ凪。波高は0.5mといったところだろうか。海を観察すると、カタクチと思しきベイトが目視できる。隣のフカセ釣りには、エサ取りのアジゴが頻繁に上がっている。今日はチャンスだ。

予想通り朝マズメから魚っ気があり、なんとこの時期にシイラを目撃。1月にシイラ? いくら水温が高いといえどもメチャクチャである。さらには、10kgクラスのヨコワがスプラッシュを上げている。しかもキャスティングレンジ内で。タックルボックスに忍ばせていたアゴペンをキャストするが、ルアーには反応しない。ボイルも単発なので、深追いはしないことにし、すぐにジグに戻す。自分の獲物はあくまでもヒラスなのだから。

ショアの青物釣りは潮との戦いである。潮もただ流れればいいといわけではなく、いい流れと悪い流れが明確に存在する。潮を読み、磯に立つ。その時点で勝負の5割はついていると言っても過言ではない。そしてこの日の潮は最高だった。表層回遊魚が入ってくる潮が終わり、すぐさま青物の潮が流れはじめる。

ところが、一通りのジグを試すも反応がない。そこで、緑/金のチャクラlong-"S"を選択。普段はブルー、ピンク、シルバー系でゲームを組み立てることが多い自分だが、出発前にふと気になって追加したのがこのジグだった。そして、迎えた潮止まり30分前。3回目の底取りから10回ほどシャクリ上げたところで「ズンっ」という感覚が手元に伝わる。まさにインスピレーションの勝利!!

大きくアワセを入れ、即綱引きファイト。ゴ〜リゴリ巻き、魚は足元へ。最後の根をかわすため、ロッドを起こして魚を浮かす。潮位が非常に高いため、かなり足場が悪い岩の突端に乗ってファイトしているが、タイトフィッシング専用ロッドであるレイジングブルのおかげで足元がブレない。驚くほど安定した状態でファイトができ、ランディング成功!!

真冬の磯ヒラスといえば良型を期待するところだが、サイズは3kg。まだ水温が高いことの証拠だろう。これから水温が下がってくれば、良型が入ってくる可能性は十分。あとは、天候が安定した日に磯に乗れることを祈るばかりだ。

タックル
ロッド MC Works' レイジングブル100XR-1
リール ダイワ ソルティガZ6000
ライン よつあみ ウルトラキャストマン 4号
リーダー ヤマシタ ニュークロー24号
ルアー ヤンバルアートクラフト
チャクラジグ Type"S" long 105g 緑/金